AI修正で画像がぼやける理由と3つの対策
あの感覚は誰でも知っています。AIの夜景パースが9割方は合っている。1箇所だけ気になる。修正を頼む——すると建物が歪み、素材が変わり、返ってきた画像は前より甘くなっています。3回目の修正のころには、もうあなたの絵ではありません。
使い方を間違えているわけではありません。実際に何が起きているのか、そして制御を取り戻す3つの方法を書きます。
事実:AIの「編集」は編集ではない
多くのAI画像ツールが「指定した箇所だけ編集」と謳っています。正直に言い直すと、こうです。修正を頼むたびに、モデルは画像を丸ごと生成し直しています。 あなたは1灯だけ調整しているつもりでも、実際には画面全体が塗り直されています。
だから修正するたびに、元の昼の写真から少しずつ離れていきます。1回目の生成を生き延びた窓の方立、石の目地、笠木のラインが、2回目、3回目でずれていく。修正のたびにぼやけるのは、この世代のモデルの仕組みそのものです。あなたのせいでも、特定ベンダーのせいでもありません——LDRも内部では再生成しています。違いは、動かないように固定する手段をツールが渡してくれるかどうかです。
では、どう制御するか。一文で言えば、モデルに参照を与えること。画像の上にすでに描かれているものを、モデルは動かしたがりません。
対策1:レンダリング前に、昼の写真に器具位置をマークする
天井のダウンライト、ファサード沿いの地中埋込アップライト、手すり照明、庭園のボラード——まず昼の画像の上に、その位置を描き込みます。描いたところに、光が出ます。



もう一歩踏み込むなら、色も正しく描いてください。 湖水のような青いライン照明が欲しいなら、昼の写真に湖水色の線を引きます——白ではなく。画像が白だと言い、プロンプトが青だと言えば、モデルは推測するしかありません。その推測がハルシネーションの出どころです。画像とプロンプトが一致していれば、答えは一つしか残りません。
もう一つの保険として、プロンプトにも書いてください——「器具の位置を移動しないこと」。パースがおかしく返ってくるとき、10回のうち9回は書き足りなかったのではありません。禁じ足りなかったのです。
対策2:LDRのキャンバスで注記する3つの手
位置のマークで決まるのは、どこに灯りがあるかです。どう見えるべきか、どの手法を使うかを伝えるには、LDRのキャンバスを使います。手は3つ。
手1——画像参照だけ。 気に入った夜景、特定の器具、照明手法を見つけたら、スクリーンショットを撮ってキャンバスに置き、昼の写真の該当箇所へ線を引きます。同時に置く参照は3〜4枚が実用的な上限です。モデルはそれに似せて描きます。
手2——画像+テキスト。 スクリーンショットを持ち込み、実際に欲しい部分を囲み、テキストを1行添えます。モデルは言葉を読み、囲んだ範囲を見て、指した場所に適用します。
手3——直接注記する。 昼の写真の上で建物・ランドスケープ・彫刻を囲み、書き込みます。どの器具を、どちらへ向け、何ケルビンで、どんな効果か。

3つとも、行き着く先は同じ一文です。モデルに参照を与えること。参照が具体的であるほど、モデルがさまよう余地は小さくなります。
対策3:90点で止めて、ワークフローを変える
ワークフローの水準での正直な事実として、AIの1回の生成は100点満点の80〜90点で頭打ちになります。
| アプローチ | 到達点 |
|---|---|
| プロンプトのみ(きちんと書いた場合——4段構成の書き方) | 60点 |
| +制御手法(位置マーク、キャンバス注記) | 80〜90点 |
| +カラーチャンネルマップ、切り抜き、Photoshop合成 | 納品可能 |
最後の10点を取りに行かないでください。 複数バージョンを生成し、それぞれから最も良い領域を取り、LDRのカラーチャンネルマップでその領域をワンクリック選択して、Photoshopで合成する。90点のパース+Photoshop 10分は、AIに20回修正を頼むより速く、しかもはるかに正確です。
これは「AIはレンダリングを代替できるのか」への正直な答えでもあります。労力の約90%を代替します。残りの10%は、いまも人間の判断と人間の手です。プロはモデルと格闘しません。ワークフローを変えます。
そして、位置マークもプロンプトも書きたくないのであれば、第3の道があります。昼の写真をアップロードして、Chat Agentに照明計画を書かせてから描かせる——それがこのシリーズのもう一方です。
よくある質問
他のAIツールでもぼやけるのはなぜですか? 仕組みは同じです。現行の生成モデルは「1箇所だけ触る」ことができず、どの修正も全体の再サンプリングです。ツールごとに違うのは、動かしたくない部分を実際に動かさずに済ませるためのアンカー——位置マーク、参照画像、注記、禁止条件——を渡してくれるかどうかです。
位置マークはどこまで細かく描くべきですか? 効果ではなく、位置です。ダウンライトなら点、ライン照明なら線、地中埋込アップライトなら小さな四角。マークはモデルに光がどこから来るかを伝えます。どう見えるかを決めるのは、プロンプトと参照です。
キャンバスに参照画像は何枚まで置けますか? 3〜4枚です。それを超えると参照どうしが競合し始め、結果が濁ります。明確に区切られた部位ごとに参照1枚が、最も安定するパターンです。
カラーチャンネルマップとは何ですか? 夜景パースと並んで、LDRは素材や部位ごとにフラットな色で塗り分けた2枚目の画像を出力します。Photoshopの自動選択ツールなら、ワンクリックで領域全体を選択できます——手作業のマスク切りは不要です。複数の生成結果を1枚の成果物に合成するための要となる道具です。
先にプロンプトの書き方を覚える必要はありますか? ありません。位置マークとキャンバスは視覚的な手段で、必要なプロンプトは「器具の位置を移動しないこと」の1行だけです。専門的なプロンプトも書けるようになりたければ、4段構成の記事をどうぞ。
自分のプロジェクトで試す
LDRを開いて5クレジットを受け取ってください(その後も毎日1回無料生成、クレジットは無期限です)。自分の昼の写真を1枚選び、まず何もマークせずに生成し、次に器具位置をマークしてもう一度生成する。2枚を並べて、光がどこに落ちているかを見比べてください。